a-1 Illiac Suite(イリアック組曲,1957年) Illiac.wav この曲についての固有の説明項目はない.(演奏に使割れる楽器が通常のヴァイオリン属の楽器であるため) 奏法としては,収録した部分に関しては,ほとんどが1音ごとに弓を返すデタシェである. 【参考】付録E「楽器についての補足」 5.電鳴楽器 2.合成法 で作曲者Hillerの説明に引用 イリノイ大学のLejaren HillerとLeonard Isaacsonによって, 世界で初めてコンピュータを使って作られた曲で, 4声部で作るという設定から弦楽四重奏の形をとっている. 公開発表はイリノイ大学の弦楽四重奏団による演奏で行われた. 奏者はWilliam Mullen(1st Vn), David Rosenboom(2nd Vn), Theodore Lucas(Va), Lee Duckles(V).【WER 60128-50】 曲は4楽章(4つの実験)からなる. 実験1は単純化した4声対位法によるポリフォニーの生成, 実験2はランダムな音列からスタートして,徐々に  和声規則を追加していくことによって,楽章の終わりには  適切に組織化された対位法的な音楽が得られることを示している. 実験3ではリズム,ダイナミックス,演奏に関する指示が自由で  不協和な半音階的な手法によって組織化できることを示している.  楽章の初めに音高が選ばれ,以後,作曲ルールに従って  初等的な12音のセリーが得られる. 実験4では最終的に確率・統計的な音楽が得られている. 収録してあるのは第1楽章の最初の部分である.